研修担当者のブログ
2023.09.20
「社会的手抜き」の原因とは? リーダーが知っておくべきこと
[社会的手抜き]
社会的手抜きとは「チームのメンバーが集まったときに、個々の貢献が少なくなる現象」を指します。
例えば、10人のチームがいます。それぞれが10キロの荷物を持てる力を持っています。この10人で力を合わせて荷物を持つ場合、総合的に何キロの荷物を持つことができるでしょうか?実際に行われた実験によると、個々のメンバーが10キロの荷物を持つ力があるにもかかわらず、集団になるとその力は一人ひとりが持っている力よりも小さくなることが分かりました。つまり、10人で合わせても100キロの荷物は持ち上げられないということです。
[2-6-2の法則とは]
この概念によく似たものとして、「2-6-2の法則」があります。これは「あらゆる集団において、パフォーマンス(生産性)が良い人が2割、パフォーマンスが中くらいの人が6割、パフォーマンスが悪い人が2割の割合で存在する」という経験則です。
これは働きアリにも当てはまるようで、よく働いているアリと、普通に働いているアリと、ずっとサボっているアリの割合は、2:6:2になるそうです。人間もアリも同じ法則があてはまるところが、本当に面白いなと思います。
[社会的手抜きの対処法とリーダーシップ]
ここまでの話をふまえると、チームにおいて社会的手抜きが発生するのは避けられない現象だと理解できます。このような場合にリーダーに求められる役割は何でしょうか。それは、一部の働かない人たち(下の2の人たち)に対しても、全体で協力して取り組む姿勢を示すことだと思います。働かない20%に対して、あきらめずに何度も「働こう」という意志を伝えることが大切です。チームメンバーはリーダーの行動を見ています。ここでリーダーがあきらめてしまうと、チームメンバー全員の士気も下がってしまいます。リーダーはチームメンバーの期待に応えるために、チーム全体の状況を意識してメンバーに働きかける必要があります。
[まとめ]
「2-6-2の法則」と同一の概念として「パレートの法則」や「2:8の法則」等があげられます。チームリーダーがこの法則を理解しておくことで、マネジメントに余計なストレスを感じることが減って、冷静にチームをまとめることができるようになるのではないかと思います。