研修担当者のブログ
2023.04.04
グループウェアのガイドラインを策定する
ピーエムシーでは、人材育成プログラムの実践において、「スラック」というグループウェアを使っています。スラックを通じてさまざまな受講者と講師、研修事務局がつながり、例えば毎月一回のプログラムであっても、Slack上では毎日のように様々な意見や情報のやり取りが行われていました。
いつでも、どこにいても必要な相手とコミュニケーションが取れるグループウェアは、本当に便利なツールだと実感しています。しかし、ピーエムシーではこれまでグループウェア使用についてのルールを明文化していませんでした。そこで、来年度に向けてグループウェアの使用に関するガイドラインを策定し、より適正な使い方を関係者全員が共通理解できるよう準備しているところです。
今回のブログでは、人材育成プログラムの実践におけるグループウェア使用ポリシーについて改めて整理し、次にガイドラインの第一案を検討していきたいと思います。
1.グループウェアの定義
グループウェアとは、主に社内などの組織内におけるコミュニケーション、情報共有、業務効率化などのための機能を一通り備えたソフトウェアです。複数名のメンバーで構成される組織で業務やプロジェクトを円滑に進めるために重要なのは、それぞれのスケジュールや進捗状況を把握し、コミュニケーションをとり合い、情報共有することです。グループウェアは、そうした需要に応えるための各種機能をまとめて搭載した統合ソフトウェアだといえます(SlackのWEBサイトより引用)。
2.グループウェア導入のメリットとデメリット
[メリット]
①コミュニケーションの促進:グループウェアを利用することで、社内でのコミュニケーションが円滑になり、タスクや情報共有がスムーズになります。
②情報共有の効率化:グループウェアを利用することで、情報共有のプロセスが効率化され、誰でも必要な情報にアクセスできるようになります。
③リモートワークなど多様な働き方に対応できるため、職員の働きやすさの向上につながります。
[デメリット]
①コスト:グループウェアを導入するには、専用のソフトウェアやシステムを導入する必要があります。また、導入後も運用や保守のためのコストがかかります。加えて新しいシステムやソフトウェアを導入する際には、社員が新しい操作方法を学ぶ必要があります。
②セキュリティ:グループウェアには、機密情報や個人情報が含まれる場合があります。
③メッセージのやり取りが多くなってくると、古いメッセージがどんどん奥に追いやられてしまうため、重要な情報や依頼が埋もれてしまうリスクがあります。
3.グループウェア導入がうまく行かない理由
①グループウェアが普及しない最も一般的な理由のひとつは、頻繁に使ってくれるユーザーが増加しないことです。ユーザーがグループウェアを使用する価値を理解していない場合、または使用が難しいと感じた場合、ユーザーは使用をためらう可能性があり、採用率の低下につながる可能性があります。
②もうひとつの理由は、トレーニングが不十分であることです。ユーザーがグループウェアの使用方法について十分なトレーニングを受けていないと、使用が難しくなり、普及率が低下する可能性があります。
③最後の理由は「リーダーシップのサポートの欠如」です。新しい取り組みが定着するまでは、一定の時間がかかります。リーダーは根気強くメンバーをサポートする必要があります。
4.グループウェア導入を成功させるためのポイント
①目的を明確に定義する: グループウェアを導入する前に、プロジェクトの目的を明確に定義することが重要です。達成したいこと、解決しようとしている問題、およびグループウェアがその解決にどのように役立つかを決定します。
②利害関係者を関与させる: 意思決定プロセスに施設長、主任、IT スタッフなどの主要な利害関係者を関与させます。これにより、全員がプロジェクトに参加し、グループウェアが組織全体のニーズを満たしていることが保証されます。
5.ピーエムシーの人材育成プログラムにおけるグループウェアの使用ガイドライン(案)
①Slackの使用に関するポリシー:
[使用目的]
・研修プログラムに関する資料や情報のやりとりを行う(リモートでの研修であり、講師との連絡手段が必要)
・講師と受講者の意見交換や質問の場
・受講者間のコミュニケーションの場
[使用方法]
・施設ごとにひとつのアカウントを作成し、複数職員で共有する
・施設長の許可を得て施設内のパソコンにSlackをインストールし、使用する(アカウント名は施設名)
・施設長の許可を得て個人でアカウントを作成し、使用することができる(アカウント名は施設+個人名)
・主に研修受講者と講師の連絡のために使用するが、受講者間のメッセージのやりとりにも使って欲しい
・メッセージの返信は遅くなっても良い(勤務時間外は原則見ない)
②期待するSlackの使い方
・定型文は使わず、スピード重視。さん付けも不要。
・否定的コメントはなるべくしない。ポジティブなメッセージを意識して出していく
・誰かの書き込みがあった場合は、スタンプでも良いのでリアクションがあると嬉しい
・研修終了後のフォローアップとしても使って欲しい。
③プライバシー保護
・Slackは法人職員のだれでも見ることが出来るので、ユーザーはそこを理解して使用する必要がある
・気になるやり取りやメッセージがあった時、ユーザーはいつでもピーエムシーに報告することが出来る
・利用者名や職員名簿、電話番号等についてはSlackには載せない。
④ユーザーのトレーニング
・グループウェアの使用方法についてユーザーにトレーニングを提供する。
・システムの使用方法に関する基本的なトレーニングと、職務に関連する特定の機能または参加するグループに関するトレーニングを行う必要がある。
⑤ガバナンスの確立
・管理者、マネージャー、およびユーザーの役割と責任を含む、グループウェアのガバナンス構造を確立する。
・グループウェアが効果的に管理され、ユーザーが自分の行動に責任を持つようになる
⑥データ
・グループウェアが安全で、適用されるデータ プライバシー規制に準拠していることを確認する。
(暗号化、アクセス制御、データのバックアップと回復などの手段が含まれる)
⑦使用状況の監視 グループウェアの使用状況を監視して、低い参加率やセキュリティ違反などの潜在的な問題を特定する。定期的な監視と分析は、グループウェアが効果的に使用され、問題がタイムリーに対処されていることを確認するのに役立つ。
実は今回のブログも、「ChatGPT」に色々な質問を投げかけて、やりとりしながら書いています。自分なりに考えたガイドラインと比べてみると、ChatGPTは結構体系的で一般化された提案をしてくるような印象があり、上手に使うことで、よりよい仕事(提案)ができるようになると感じています。来年度に向けて、分かりやすくて皆様の共感を得られるようなガイドラインを策定していきたいと考えています。