研修担当者のブログ
2016.09.09
介護技術はなぜバラバラになってしまうのか
7月から週2~3回のペースで新潟県内の介護施設を研修してまわってます。
色々な場所でたくさんの貴重な経験をさせて頂いています。
先日はある介護施設で「介護技術の指導方法」について研修を行いました。
介護技術の指導は難しいです。
大体の場合、「教えてくれる人によって手順が違う」「みんなバラバラ」という問題が発生するからです。
今回の研修でもこの話が出て、その原因と対策について皆さんと話し合いました。
予想される原因①
”細かく説明しすぎ”
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丁寧な説明をしたつもりでも、新人には「複雑でわかりにくい…」と思われているかもしれません(でも言えない)。
まじめな新人ほど教えられた手順を忠実に復元しようとするので
「A先輩とB先輩やり方ちがうじゃん!」が起こりやすいのかなという話になりました。
予想される原因②
”「普段の介護」と「教えるときの介護」の違い”
⇓
ベテラン介護職員がなじみのご利用者に移乗を行うとき、いちいち体調確認を行いませんよね。
顔色や表情で元気かどうか分かるから行わないわけです。
しかし、新人職員はご利用者のことがまだよくわかっていません。
新人職員には「なぜ体調確認が必要なのか」を教える必要がありますし、
「なぜ先輩職員は体調確認をしないのか」というところまで教えるとよいのではないか…と考えます。
そこまで説明しておくと、新人がやがて指導者の立場になったとき同じ様に「なぜこうするのか」
と、教えることができるようになるのではないでしょうか。
今回の研修では、ディスカッションを重ねて「こんな手順の説明はどうだろうか?」とひとつ結論を出し(下図参照)、
新人さんが来たら、「こんな言葉をかけてあげるとうれしいかも」「こんな言葉はかけないほうがよい」をシェアして終わりました。
今回も現場の方々のお話が沢山聞けて勉強になりました!