研修担当者のブログ
2023.10.01
介護職員はハラスメントをどこから学ぶべきなのか ~ハラスメントとコンプライアンス研修の振り返り~
今回の「ハラスメントとコンプライアンス研修」は対面集合研修で、新潟県内の介護事業所から現任介護職員の方が15名ほど参加してくださいました。
研修内容ですが、
①職員および利用者からのハラスメントの要因と対応方法
②具体的事例
③ハラスメントとコンプライアンスの関係
について講義し、グループワークを行いました。
講義の中では、無自覚なハラスメントが新人職員の離職要因となっていることや、自分がハラスメントのターゲットになってしまった場合の対応方法、コンプライアンスが徹底されていない職場でハラスメントが起きることを学びました。
3回のグループワークでは、活発な意見交換が行われました。
全体に、職員間のハラスメントの話よりも、利用者からのハラスメントについての話の方が活発な意見交換が行われていたと感じました。
全ての受講者が「自事業所ではハラスメントの相談窓口が明示されている」と答えてくださいました。
また、利用者からのハラスメントをどう防ぐのか、という話の中では、自事業所の契約書に「利用者からのハラスメントがあった場合はサービス提供が中止となってしまう可能性がある」という文言を入れていた事業所が1件あり、実際にこの契約に従って利用中止となったケースもあったとのことでした。
一方で、多くの受講者が、自事業所の契約書を見ていない、読んでいないと正直に答えて下さったので、まず何をしなければならないか、課題が明確になりました。介護職員を利用者からのハラスメントから守るためには、まず契約書を追記・修正し、修正のポイントや狙いを職員間で共有しておくことが必要ですが、そこが出来ていない事業所が多いのではないかと感じました。
最後に、利用者からのハラスメントを防止するにあたって、就業時の教育が重要だと考えます。
確かに厚労省のホームページでは結構なボリュームの資料がありますが、介護福祉士、実務者研修、初任者研修等のカリキュラムやテキストには、まだこのような内容が反映されていないと思います。
就業時の心構えとしてハラスメントのことを伝えておくことは、離職予防のためにも大変重要なことだと思います。
役職者の皆さんには、是非一度新人職員へのオリエンテーション内容をご確認いただくようお願い致します。