研修担当者のブログ

2024.05.31

お役立ち情報 リーダーシップとマネジメント 人間関係とコミュニケーション

感銘!! ~真似したい、あの人のマネジメントスタイル~

J1リーグ町田ゼルビアの監督、黒田剛氏のマネジメントスタイル

 

 1.「ひとりで抱える」から「みんなで育てる」への転換

青森山田高校での指導者としての最初の20年間、黒田監督は部員に対するすべての指導や管理を自分ひとりで行い、部下に任せることがほとんどなかったそうです。その頃の青森山田高校サッカー部の成績は、全国大会3回戦レベルにとどまっていました。

彼が40歳になった頃、尊敬する指導者から「黒田さんもそろそろ皆に仕事を任せて、もっと全体を見るようにするといいよ」とアドバイスを受け、自らのマネジメントスタイルを大きく変える決意をしたそうです。

黒田監督は、数名の部下に責任と権限を持たせることでチーム全体の成長を促進することを目指しました。この変革が徐々に実を結び、各自が自らの役割を果たすようになりました。チームのパフォーマンスは飛躍的に向上し、全国大会で優勝を争えるチームへと成長したのだそうです。

 

2.言葉を選び、丁寧に伝える

黒田監督が大事にしているのは「言葉を選び、丁寧に伝えること」です。

大事なことを繰り返し丁寧に伝えることで、選手たちの意識や行動を変えることができると考えています。

番組の中では、黒田監督のスマホのメモが紹介されていました。
新聞広告や電車の中吊り広告、テレビやインターネットなど、さまざまなメディアから気になった言葉をメモして何度も目を通し、自身のメッセージを伝える際の参考にしているそうです。
長く高校の教員をしていた経験から、言葉を選んで相手に伝えることを非常に大事にしていることがわかりました。

町田ゼルビアでの黒田監督の成功は、彼のマネジメントスタイルの効果を証明しています。

J1リーグ初挑戦の年にもかかわらず、チームはリーグトップの成績を収めています。これは、黒田監督がチーム全体を一つにまとめ、個々の選手の能力を最大限に引き出すことに成功した結果だと思います。

 

3.高校サッカーで実践してきた「厳しさ」の哲学

黒田監督が高校時代から徹底してきたことのひとつが、「どれだけ良い選手であっても、できないものを見過ごさない」ということだそうです。

選手を一人の人間として自立させ、上の年代に混じっても自分の意見を言えて、常にチャレンジしていけるメンタリティを育てることを目標に、選手の育成環境を整えてきました。

同じ手法を町田ゼルビアでも使い、個々の選手をしっかりと評価し、強みと課題を把握し、課題を見逃さない、という事を徹底しているそうです。

黒田監督のマネジメントについては、数多くの記事や書籍が出ていますが、もしかしたらここが他の監督との最も大きな違いかもしれない、と思いました。

 

 

4.まとめ

黒田監督のマネジメントスタイルは、彼の豊富な経験と知識に基づいており、選手一人ひとりの理解と信頼がその基盤となっています。

彼の成功は、部下に仕事を任せることの重要性と、言葉の力を信じることの大切さを教えてくれます。

彼の指導方法は、多くの指導者やリーダーにとって大きな示唆を与えるものであると感じました。

正直、私はこれまで黒田監督にあまりよいイメージを持っていませんでした。

しかし、この番組を観て彼のイメージが大きく変わりました。

指導者としてのキャリアの初めの20年間、うまくいかなかったこと、そして40代にして自分のマネジメントを大きく変えて成功したこと、高校サッカーでの偉大な記録に満足することなく、新たな挑戦を続け、結果を出している姿には本当に感銘を受けました。

私はアルビレックス新潟を応援していますが、今後の町田ゼルビアの戦いにも注目し、どのような成果を見せてくれるのか楽しみにしています。